はじめに
近年、多くの企業や個人事業主が自社や個人のウェブサイトを運営し、商品やサービスのPRを行う時代になりました。しかし、ただウェブサイトを作っただけでは、思うように成果が上がらないことも少なくありません。そこで必要になるのが、データに基づいてウェブサイトの改善を進めるという考え方です。
本記事では、もっとも一般的に使われているアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を中心に、ウェブサイトのパフォーマンスを向上させる具体的な方法をご紹介します。初心者の方でも取り組みやすいように、専門用語についてはできるだけ丁寧に補足しつつ、どのようにデータを分析し、サイトを改善していけばいいのかを解説いたします。ぜひ最後までお読みいただき、データを活かして効果的なサイト運営を行うヒントをつかんでください。
1. Googleアナリティクスとは?
1-1. Googleアナリティクスの概要
**Googleアナリティクス(Google Analytics)**とは、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。ウェブサイトに専用のトラッキングコードを挿入するだけで、以下のようなデータを手軽に収集・分析できます。
- 何人のユーザーが訪れたか(セッション数、ユーザー数)
- どのページがよく閲覧されているか(ページビュー数、人気ページ)
- どの地域・端末・ブラウザから訪問しているか(地理情報、デバイス情報)
- ユーザーがサイト内でどのような行動を取っているか(滞在時間、直帰率、コンバージョン率など)
こうしたデータを活用することで、**「自分のサイトに来たユーザーはどんな人なのか」「どのページが最も見られているか」「どこで離脱が多いか」**などを把握しやすくなります。そこから、広告運用の最適化やサイトデザイン・コンテンツの改善に役立てることが可能です。
1-2. Googleアナリティクスのバージョン(Universal AnalyticsとGA4)
2023年7月をもって、従来のUniversal Analytics(UA)は基本的な計測が終了し、新バージョンである**Googleアナリティクス4(GA4)**に移行する流れになりました。GA4では、計測の仕組みがイベントベースになり、より柔軟かつ詳細な分析が可能になっています。本記事では、GA4の基本的な考え方をベースにしつつ、なるべく一般的な手法として解説を進めます。
2. なぜデータ分析が重要なのか?
2-1. 「勘」や「経験」だけでは成果が頭打ちに
ウェブサイトの運営においては、デザインやコピーライティングなど、クリエイティブな要素が重要なのは間違いありません。しかし、「デザイナーやオーナーの感覚」で決めた施策が本当にユーザーに響いているかどうかは、実際にデータを見てみなければわからないことが多いです。
たとえば、「この商品のバナーは目立つからクリックされるはず」と思っていたとしても、実際にはユーザーがまったく興味を持っていなかったり、逆に「もっと人気を集めるべき商品ページ」を更新したはずが、デザインの変更によって離脱率が上がってしまうケースもあります。そうした“思い込み”や“勘”だけで運営を行うと、成果が出ない施策にリソースを浪費してしまいがちです。
2-2. データに基づく改善で費用対効果を高める
一方、アクセス解析ツールで取得した客観的なデータをもとに施策を組み立てると、成果に直結する取り組みを効率よく行えます。以下のようなメリットがあります。
- 無駄な広告費を削減:転換率(コンバージョン率)が低い広告を見直すことで、費用対効果を上げられる
- 離脱ポイントの特定:ユーザーがどのページで離脱しているかを把握し、改善点を明確化
- 成果の見える化:キャンペーンや新コンテンツの効果を定量的に測定できるため、正しい方向にPDCAを回せる
データ分析を欠かさず行うことで、少ないリソースでも大きな成果を生み出せる可能性が高まります。
3. Googleアナリティクスの導入と基本設定
3-1. アカウント・プロパティ・データストリームの概念
**Googleアナリティクス4(GA4)**では、大きく以下のような概念があります。
- Googleアナリティクスアカウント:最上位の管理単位。通常は1つの会社や個人で1アカウント。
- プロパティ(GA4プロパティ):1つのウェブサイトやアプリに対して作成する単位。UA(Universal Analytics)時代の「プロパティ」とほぼ同じイメージ。
- データストリーム:実際にデータを収集するための流れ(ストリーム)。ウェブサイト用、iOSアプリ用、Androidアプリ用といったように複数のストリームを紐づけることができる。
初心者の方は、まずアナリティクスのアカウントを作成し、次に「GA4プロパティ」を作り、そこに「ウェブサイト用データストリーム」をセットアップしてコードを設置する、という手順を踏みます。
3-2. トラッキングコード(タグ)の設置
Googleアナリティクスでデータを取得するには、トラッキングコード(GA4の場合は「gtag.js」など)が必要です。これを自社のウェブサイトに埋め込むことで、ユーザーがサイトを閲覧した際の行動データがGoogleアナリティクスのサーバーに送信されます。
- 設置方法の例:
- WordPressの場合は、専用のプラグインやテーマ設定でトラッキングコードを埋め込む
- HTMLソースの<head>タグ内に直接コードを貼り付ける
- Google Tag Manager(GTM)を利用して一元管理する
設置後は、「リアルタイム」レポートなどをチェックし、正しくデータが送信されているかを確認しましょう。
3-3. 目標(コンバージョン)設定
データを活かすうえで重要なのが、コンバージョン(目標)設定です。コンバージョンとは、たとえば以下のような「サイト上で最も達成してほしい行動」を指します。
- 購入完了ページの閲覧
- お問い合わせフォームの送信完了
- 資料請求ページの閲覧
- 会員登録の完了
GA4では、従来のUAのように「ゴール設定」という概念がなくなり、**「イベントとしてコンバージョンをマークする」**形に変わっています。具体的には、特定のURLに到達したときやボタンをクリックしたときなどのイベントを「コンバージョン」に指定することで、結果をレポート画面で確認できるようになります。この設定を行っておくと、サイト運営の成果指標が明確になり、改善の優先順位を付けやすくなります。
4. 押さえておきたいGoogleアナリティクスの主要指標
4-1. ユーザー数、セッション数
- ユーザー数:サイトに訪れた固有のユーザー数。Cookieなどを用いて個別に識別します。
- セッション数:ユーザーがサイトを訪問してから離脱するまでの一連の行動をまとめたもの。1ユーザーが複数のセッションを行う場合もあります。
これらの指標は、サイトにどれだけの人が来ているかを把握する最も基本的な数字です。急激に増減があれば、広告キャンペーンの影響やサイトにトラブルが起きていないかを疑うきっかけになります。
4-2. ページビュー数とページ/セッション(平均ページビュー)
- ページビュー数(PV数):特定のページが何回閲覧されたかを示す指標。
- ページ/セッション:1セッションあたりに閲覧されたページの数の平均値。
PV数が多いページは、ユーザーの関心が高い、またはトップページから誘導があるなどの可能性があります。一方、ページ/セッションがあまりにも低い場合は、ユーザーがあまりサイトを回遊せずにすぐに離脱している恐れがあるため、サイト構造やリンク設計を見直す必要があるでしょう。
4-3. 平均エンゲージメント時間(UAの「滞在時間」に相当)
GA4では、UA時代の「平均セッション時間」の代わりに、**「平均エンゲージメント時間」**という指標が使われています。これは、ユーザーが実際にサイト上でアクティブに操作していた時間を計測するものです。ユーザーがページを開いて他のタブに切り替えた場合などはアクティブとみなされないため、より正確に“サイトを見ている時間”を把握できるのが特徴です。
4-4. 直帰率(bounce rate)とエンゲージメント率
UA時代の「直帰率」は、ユーザーがサイトに訪れ、1ページだけ見てすぐに離脱する割合を表していましたが、GA4では大きく計算方式が変わりました。GA4には「エンゲージメント率」という指標があり、これは一定時間(デフォルトは10秒)以上サイトに滞在、またはコンバージョンや2ページ以上の閲覧などを行ったセッションの割合を示します。したがって、直帰率とエンゲージメント率は表裏一体のような関係になっています。
- エンゲージメント率が高い=ユーザーが積極的にサイト内を回遊したり、何らかのアクションを取ったりしている
- エンゲージメント率が低い=ユーザーがすぐに離脱したり、他のページを見ずに終わってしまったりしている
エンゲージメント率が低い場合は、ページ内容やデザイン、導線がユーザーの期待と合っていない恐れがあるため、改善を検討しましょう。
4-5. コンバージョン数とコンバージョン率
コンバージョン(CV)は前述のとおり、サイト側が設定した重要な行動を指します。コンバージョン数は「CVが起きた回数」、コンバージョン率(CVR)は「セッション数やユーザー数に対してどのくらいの割合でCVが起きたか」を意味します。
- コンバージョン率(CVR)=コンバージョン数 / ユーザー数(あるいはセッション数) × 100(%)
商品販売サイトならCVRが売上を左右する大きな指標となりますので、ページ構成や決済フローなどを細かく見直してCVRを高める施策が重要になります。
5. データを活かす!Googleアナリティクスを使った分析アプローチ
ここからは、実際にGoogleアナリティクスで得られるデータをどのように使ってサイトのパフォーマンスを向上させるか、その具体的なアプローチを紹介します。
5-1. 主要ページの分析:サイト内のどこが強い?どこが弱い?
(1) ページ別PV・エンゲージメント率の確認
まずは、どのページが一番見られているか(PVが高いページ)、そしてエンゲージメント率が高いページをチェックしましょう。もしエンゲージメント率が高いページがあれば、そのページのコンテンツやデザイン、導線がユーザーにとって魅力的である可能性が高いです。逆に、エンゲージメント率が低いページは、改善の余地があります。
(2) 離脱率・エンゲージメント率を比較
ページごとに離脱率(GA4ではエンゲージメント率の逆指標)を確認すると、ユーザーがどの段階でサイトを離れるかがわかります。特定のページで極端に離脱率が高い場合、そのページに問題が潜んでいるかもしれません。ページの読み込み速度が遅い、情報が古い、キャッチコピーがわかりにくいなど、多角的に見直してみるとよいでしょう。
5-2. 流入経路(チャネル)分析:どこから来ているユーザーが多い?
ウェブサイトへのユーザーのアクセス元を分析することを「チャネル分析」と呼びます。GA4では、「集客」レポートなどで「Organic Search(自然検索)」「Direct(直接アクセス)」「Referral(他サイトからのリンク経由)」「Social(SNS経由)」「Paid Search(広告経由)」などの分類が確認できます。
- Organic Search比率が高い:SEO施策が功を奏している可能性
- Social比率が高い:SNS運用が活発で、シェアや投稿からの流入が多い
- Referral比率が高い:他のウェブサイトやブログからのリンクが集客の要になっている
自社が力を入れたいチャネルと実際のチャネルが大きく乖離している場合、施策の方向性を再検討する必要があるかもしれません。
5-3. ユーザーセグメント分析:どんなユーザーがコンバージョンしている?
Googleアナリティクスでは、セグメント(特定条件を満たすユーザー群)を作成し、そのセグメントごとの行動やCV率を比較できます。たとえば以下のようなセグメントが考えられます。
- 新規ユーザー vs. リピーター
- 初回訪問のユーザーと2回以上訪問しているユーザーで、CV率やページビューに違いがないかをチェック
- 地域別(東京 vs. 大阪など)
- 特定の地域に住むユーザーの行動パターンが異なるかどうかを比較
- 流入経路(SNS経由 vs. 検索経由)
- SNS経由のユーザーはどのくらいCVしているか、検索経由はどうか
セグメント分析を活用すると、「実はリピーターの方がCV率が高いので、リピート施策に力を入れた方がよい」といった示唆が得られます。
5-4. カスタムレポート・探索レポートの活用
GA4では、標準レポートに加えて「探索(Exploration)レポート」機能があります。これは、ドリルダウン形式でデータを深堀りしたり、自由にディメンション(分析軸)と指標を組み合わせたりできる強力なツールです。
- パス探索(Path exploration):ユーザーがサイト内をどんな経路で回遊したか、ページ遷移をビジュアルに確認できる
- セグメント重ね合わせ:複数のセグメントを同時に比較し、差異を把握する
- 自由形式探索:テーブルやグラフ形式で、様々なディメンション×指標を自由に組み合わせて分析する
これらのカスタムレポートを使いこなすことで、標準レポートでは見えにくかったユーザー行動の傾向をより詳細に洗い出せます。
6. 改善のための具体的アクション
データを分析した結果、問題点や強みが見えてきたら、実際にどのような改善アクションを取ればいいのでしょうか。ここでは、代表的な例を挙げてみます。
6-1. 離脱率(エンゲージメント率)を改善する
問題の例:特定ページで離脱が多い、エンゲージメント率が極端に低い。
可能な原因と対策:
- ページ読み込み速度が遅い
- 画像の最適化、JavaScriptやCSSの圧縮、サーバー環境の改善
- コンテンツとタイトルの不一致
- 検索やSNSで見たタイトルと実際の内容が異なるとユーザーはすぐ離脱しやすい
- タイトルと内容を合致させ、要点を最初の方で示す
- レイアウトがわかりにくい
- ファーストビュー(画面を開いた瞬間に見える範囲)に重要な情報を配置
- 見出しや段落を使って読みやすくする
6-2. コンバージョン率(CVR)を向上させる
問題の例:サイト訪問者は多いのにコンバージョンに繋がりにくい。
可能な原因と対策:
- フォームが長すぎる/わかりにくい
- フォームの項目を最小限にし、入力補助を加える(例:郵便番号入力で住所自動補完)
- 購入(問い合わせ)までの導線が複雑
- カート機能や問い合わせボタンをわかりやすい場所に設置
- スマホからのアクセスにも配慮したUIにする
- 信頼要素の不足
- お客様の声やレビューを掲載
- 安心して利用できるよう、セキュリティやプライバシーポリシーの明示
6-3. 再訪率やリピーター育成
問題の例:一度来たユーザーが再訪してくれない/リピーターが少ない。
可能な原因と対策:
- 新着情報や更新が少ない
- ブログやニュースセクションを定期的に更新し、SNSとも連動させる
- 会員登録やメルマガの導入
- 登録してくれたユーザーに向けてクーポンやイベント情報を定期配信
- ステップメールで商品・サービスの魅力を順次伝える
- 再訪メリットの訴求
- ポイントプログラムや会員限定コンテンツを用意し、「また来よう」と思わせる仕組みを作る
7. Googleアナリティクス以外の補完ツール
7-1. Google Search Console(検索キーワードの把握)
Google Search Consoleは、サイトがどんな検索キーワードで表示・クリックされているかを詳細に知ることができるツールです。SEO(検索エンジン最適化)を強化したい場合には必須のツールといえます。Googleアナリティクスだけでは把握しにくい検索クエリ(ユーザーが実際に入力する言葉)を確認し、キーワード対策やコンテンツの最適化に活かせます。
7-2. ヒートマップツール(ユーザーの行動を可視化)
アクセス解析で「数字としての行動データ」はわかっても、「画面上のどこをクリックしているか」「どこまでスクロールしているか」までは見えにくいものです。そこで、ヒートマップツールを導入すると、ページ上でのユーザーの動きを視覚的に把握できます。
- クリックヒートマップ:ページ内のどの部分がクリックされているかを色分布で表示
- スクロールマップ:ユーザーがどのくらいの位置までスクロールしているかを可視化
これらのデータをもとに、バナー配置やCTA(コールトゥアクション)ボタンの位置などを改善すると、さらに効果的です。
7-3. A/Bテストツール
A/Bテストとは、**「バナーAとバナーB、どちらがクリック率やCV率が高いか」**を比較検証する手法です。Google Optimize(2023年以降機能縮小の動きがありますが)や他のA/Bテスト専用ツールを使うと、コードを書かずに簡単にページ要素を差し替えてテストを行うことも可能です。Googleアナリティクスのレポートと組み合わせれば、より正確にどの変更がパフォーマンス改善に寄与したかを把握できます。
8. PDCAサイクルを回して継続的に改善する
8-1. 小さなトライ&エラーを繰り返す
ウェブサイトのパフォーマンス向上は、一朝一夕に完成するものではありません。アクセス解析で課題を発見し、小規模な改善を行い、その結果を再度測定して次のアクションにつなげる――このPDCA(Plan→Do→Check→Act)サイクルを地道に回すことが大切です。
- Plan:データ分析をもとに仮説を立て、改善プランを考える
- Do:実際にページを修正したり広告配信を変更したりする
- Check:修正前後の指標(CV率、エンゲージメント率など)を比較し、効果を検証
- Act:さらに別の施策を試す、または効果が高かった施策を拡大する
8-2. 無理なく運用できる体制を整える
継続的な改善には、運用体制やスケジュール管理も欠かせません。特に、個人で運営している場合や小規模なチームの場合、日々の業務に追われて分析や改善の時間を確保できないことも多いです。そこで、次のような工夫を検討してみましょう。
- 毎週あるいは毎月1回、Googleアナリティクスの数値を確認し、重要指標を記録・共有する
- 改善タスクを可視化し、優先度の高いものから着手する
- 外部のコンサルタントやアナリティクスに詳しいスタッフの力を借りる
少しずつでもPDCAを回し続けることで、長期的に見た大きな成長が期待できるはずです。
9. よくある質問(Q&A)
Q1. Googleアナリティクス4(GA4)への移行がまだ済んでいません。どうすればよいですか?
A. 2023年7月以降は、従来のUniversal Analyticsによる計測が停止している場合があります。もしまだUAだけを使っているサイトであれば、早めにGA4プロパティを作成し、トラッキングコードを設置してください。UAで蓄積したデータはGA4に直接移行できませんが、UAデータをエクスポートして保存しておくことは可能です。新規にGA4を導入すれば、その日から新しいデータが集まり始めます。
Q2. ページビュー数やセッション数が多いのに売上が伸びません。どうすればいいでしょう?
A. アクセスがあってもコンバージョンに結びつかない原因は、ユーザーが欲しい情報を得られない、CTA(購入ボタンなど)がわかりにくい、フォームが煩雑など多岐にわたります。Googleアナリティクスでページ単位の離脱率やコンバージョンフローを確認し、ボトルネックになっているページを特定しましょう。加えて、ヒートマップツールやA/Bテストを活用し、デザインや導線を改善すると効果的です。
Q3. 少し慣れてきたら、どのように分析を深めるとよいですか?
A. 慣れてきたら、セグメント分析や探索レポートを活用し、より詳細な切り口でデータを見るのがおすすめです。たとえば「スマホユーザーだけを対象とした流入経路の違い」や「リピーターのみを対象としたページ別エンゲージメント率」などを調べると、一般的な平均値には現れない特定ユーザー層の特徴が浮き彫りになる場合があります。
Q4. 分析に時間が取れず、継続が難しいです。何か対策はありますか?
A. 可能であれば、外注やコンサルタントの活用、あるいは社内でデータ分析を担当する役割を明確に決めるとよいでしょう。費用対効果を考慮するうえでは、分析結果をもとに売上や問い合わせが増えれば、十分に見合う投資となる可能性があります。また、ダッシュボードツールやスプレッドシートの連携などで自動化を進め、報告の手間を減らす仕組みを作るのも有効です。
10. まとめ
本記事では、「Googleアナリティクスを活用してWEBサイトのパフォーマンスを向上させる方法」について、以下のポイントを中心に解説してきました。
- Googleアナリティクスとは
- 無料のアクセス解析ツールで、ユーザー数やページビュー、コンバージョンなどを測定可能
- 現行バージョンはGA4(Googleアナリティクス4)でイベントベースの計測を採用
- データ分析が重要な理由
- 勘や経験だけでなく、客観的なデータをもとにサイト改善を行うことで効果が高まる
- 広告費の削減や離脱率の低減、CV率向上など、費用対効果を最大化できる
- 導入と基本設定
- GA4プロパティとデータストリームを作成し、トラッキングコードをサイトに埋め込む
- コンバージョン(目標)設定を行い、何を成功指標とするかを明確化
- 主要指標の把握
- ユーザー数、セッション数、PV、エンゲージメント率、コンバージョン率など
- 指標ごとの意味を理解し、数値の増減理由を探る
- 具体的な分析アプローチ
- ページごとのPVやエンゲージメント率を調べて強み・弱みを把握
- チャネル分析やセグメント分析で流入経路やユーザー属性の違いを知る
- 探索レポートを活用して詳細にユーザー行動を可視化
- 改善アクションの実行
- 離脱率改善、コンバージョン率向上、リピーター獲得施策など
- ページ構成やフォーム、コンテンツ内容、デザインを見直す
- 補完ツールの活用
- Search Consoleで検索キーワードを把握
- ヒートマップツールでクリックやスクロールの動きを可視化
- A/Bテストで効果の高い要素を検証
- 継続的なPDCAサイクル
- 定期的にデータを見直し、小さく施策を試しながら改善を続ける
- 分析担当の設定や外注など、無理のない運用体制を築く
10-1. データを使いこなす姿勢が成果を生む
Googleアナリティクスを導入しても、ただ数字を見ているだけでは意味がありません。データを**「なぜこうなったのか」「次にどう動くべきか」**といった具体的な問いに対するヒントと捉え、施策につなげて初めて効果を発揮します。
10-2. 小さな一歩から始める
初心者のうちは、いきなり複雑な分析を目指すのではなく、主要指標を定期的にチェックし、異変や傾向が見られたら仮説を立てて小さな改善を行う、という流れを繰り返してみてください。それだけでもサイト運営への理解が深まり、実際の成果にもつながりやすくなります。
10-3. 今こそデータドリブンな運営へ
ウェブサイトは24時間365日、お客様との接点を作る貴重な場です。データを無視して運営するのは、言わば暗闇で手探りをしているようなもの。ぜひGoogleアナリティクスを活用し、データを味方につけた運営を目指してください。日々の小さな改善が積み重なれば、大きな成長へとつながることでしょう。
おわりに
本記事では、「データを活かす!GoogleアナリティクスでWEBサイトのパフォーマンスを向上させる方法」というテーマで、ツールの基本概要から主要指標の見方、実際の改善アクションまでを解説しました。初心者の方でも、まずはトラッキングコードを正しく設置し、主要な指標に注目するところからスタートしてみてください。
- データを収集し、わかりやすい形で見る
- 疑問や問題点があれば仮説を立てて改善策を実行する
- その結果を再度データで検証する
このPDCAを着実に回すことで、少しずつサイトのパフォーマンスは上向いていくはずです。ぜひ、本記事の内容を参考に、データドリブンなウェブサイト運営に挑戦してみてください。継続的な取り組みこそが、成果につながる最短ルートだと言えます。あなたのサイトがより多くのユーザーにとって価値ある場所となり、ビジネス目標を達成するためのお役に立てれば幸いです。