考えなくてはいけないWEBデザインのこと
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考えなくてはいけないWEBデザインのこと

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本記事では、初心者の方にもわかりやすいように、WEBデザインを考えるうえで押さえておくべきポイントをいくつか解説します。

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はじめに ~WEBデザインとは何か?~

現代において、企業や個人が情報を発信する場として欠かせないのがウェブサイトです。SNSが普及し、スマートフォンの利用者が増えたことで、誰もがインターネット経由でサービスや情報を得る時代になりました。そのような中、「どんなデザインで、どのような情報を載せるか」は非常に重要なポイントとなります。単に見た目が美しいだけではなく、使いやすさ(ユーザビリティ)や目的達成のしやすさ、レスポンシブデザイン(後述)への対応など、さまざまな要素を考慮したうえで設計することが求められます。

そもそも「WEBデザイン」という言葉は、ウェブページやウェブサイトをデザインする行為全般を指します。しかしその範囲は非常に広く、「レイアウト(配置)」や「色使い」「テキスト(文章)」「画像・動画の使い方」「ユーザビリティ(使いやすさ)」など、多岐にわたる要素を統合的に検討する必要があります。また、ページを訪れるユーザーが目的を達成しやすい仕組みを作ることを念頭に置かなくてはなりません。これらを総合してこそ、「良いWEBデザイン」と呼べるのです。

本記事では、初心者の方にもわかりやすいように、WEBデザインを考えるうえで押さえておくべきポイントをいくつか解説します。専門用語が出てきた際には、かっこ内に補足説明を入れながら、全体像を把握できるよう進めていきます。


1. レスポンシブデザインを念頭に置く

レスポンシブデザインとは?

レスポンシブデザイン(Responsive Web Design)とは、PC・スマートフォン・タブレットなど、異なる画面サイズや解像度(画面のきめ細かさ)でも適切に表示されるようにデザインする手法です。現代ではスマホからのアクセスが非常に多く、ウェブサイトを訪れるユーザーが必ずしもPCを使っているわけではありません。そのため、画面幅が狭いモバイル端末向けにもレイアウトを最適化する必要があります。

レスポンシブデザインの重要性

  • ユーザビリティの向上:スマートフォンでも文字が読みやすく、操作しやすいボタン配置を行うことで、ユーザーのストレスを軽減します。
  • SEO(後述)への効果:Googleなどの検索エンジンは、スマホ対応サイトを優先的に検索結果に表示する傾向があるため、集客にも影響します。
  • 保守・管理が楽:PC版とスマホ版のサイトを別々に作るのではなく、レスポンシブデザインであればひとつのHTML(ウェブページを構成する基本言語)やCSS(デザインを定義する言語)で共通管理できる場合が多いです。

2. UI/UXを意識した設計

UI/UXとは?

  • UI(User Interface):ユーザーが実際に目にする画面レイアウトやボタン、フォームの配置など、いわゆる「見た目」や「操作性」にあたる部分です。
  • UX(User Experience):ユーザーがサイトを利用して得られる「体験」や「満足度」を指します。サイトを訪れるところから、目的を達成して離脱するまでの一連の行動を通じた体験全体がUXです。

たとえば、WEBサイトで商品を購入するまでに「ボタンが押しづらい」「ページ読み込みが遅い」などの問題があると、それだけでサイトの印象が悪くなり、途中で離脱してしまうユーザーが増えます。逆に、シンプルな導線(ユーザーがたどる道筋)が用意されていて、必要な情報をすぐに見つけられる設計がされていれば、ユーザーはストレスなく商品購入や資料請求、会員登録などの行動を起こしてくれます。

UI/UX向上のポイント

  • シンプルで統一感のあるデザイン:フォント(字体)や配色、ボタンの形状などを統一することで、ユーザーが迷わなくなります。
  • 直感的に操作できるインターフェイス:リンクやボタンはわかりやすい位置に置き、ラベル(ボタンに表示される文字)も内容に即した文言を使いましょう。
  • 情報の整理・優先順位付け:ページ内に情報を詰め込みすぎると、ユーザーが目的情報を探しにくくなります。重要な情報から順に配置し、視線の流れ(ユーザーが画面を眺める順序)を考慮してレイアウトすることが大切です。

3. カラースキーム(配色)の考え方

なぜ配色が重要なのか?

WEBデザインにおいて配色は、第一印象を決定づける大きな要素です。企業サイトであればブランドカラー(企業が主に使用する色)、個人サイトであればコンセプトカラーなどをうまく組み合わせることで、視覚的な訴求力が高まります。また、配色によってサイト全体の雰囲気や印象が変わるため、ユーザーが抱くイメージを左右します。

カラーを選ぶ際のポイント

  • アクセントカラーを決める:全体を何色も使いすぎるとごちゃごちゃした印象になるため、メインカラーとアクセントカラー、サブカラーをしっかり決めることが大切です。アクセントカラーはボタンや重要テキストなどに使用し、ユーザーの視線を集める効果を狙います。
  • コントラストを意識する:背景色と文字色に十分なコントラスト(明暗差)がないと、文字が読みにくくなります。特にスマホ画面では視認性(見やすさ)が重要なので、色の明度や彩度を調整し、読みやすさを確保しましょう。
  • ブランド・テーマとの整合性:ウェブサイトのテーマやビジネスの方向性(たとえば高級感、清潔感、活発なイメージなど)に合わせて色を選びましょう。

4. タイポグラフィ(文字の扱い)の重要性

タイポグラフィとは?

タイポグラフィ(Typography)とは、文字をどう配置し、どう見せるかを考える技術やデザイン手法のことです。単にフォントの種類を決めるだけでなく、行間・字間(文字と文字の間隔)やサイズ、見出しと本文の区別など、文字を読みやすく配置するためのさまざまな要素が含まれます。

タイポグラフィにおける注意点

  • 可読性と視認性の確保:行間が狭いと文章が詰まって見え、読みにくくなります。逆に広すぎると空白が目立ち、どこまで読んだか把握しづらくなるため、バランスが大切です。
  • フォント選び:ユーザーのデバイス環境によって表示されるフォントが異なる場合があるので、Webフォント(Google Fontsなど)を活用する方法も考慮すると良いでしょう。Webフォントを利用すれば、ユーザーがどの環境でも同じフォントで閲覧できるようになりますが、読み込み速度への影響があるため注意が必要です。
  • 見出しと本文の区別:見出しは大きな文字や太文字で強調し、本文は読みやすさを最優先に、色も派手になりすぎないようにしましょう。

5. ナビゲーション設計とサイト構造

なぜナビゲーションが大事なのか?

ウェブサイトにおけるナビゲーション(メニューやリンクの配置)は、ユーザーが目的のページへスムーズに移動するための地図のようなものです。ナビゲーションがわかりづらいと、ユーザーは「どこに何があるのか」把握できず、目的のページにたどり着く前に離脱してしまう可能性が高まります。特にサイトの規模が大きい場合は、ページ数が多くなるため、整理された情報設計が必要です。

ナビゲーションを設計するポイント

  • メニューの位置と階層:一般的に、画面上部や左サイドに配置されることが多いですが、スマホ閲覧を意識するとハンバーガーメニュー(右上の「三」を模したアイコン)を採用するケースも増えています。
  • カテゴリー分けの明確化:製品ラインナップや記事内容などのカテゴリ分けをわかりやすくすることで、ユーザーが探している情報に早くアクセスできます。
  • パンくずリストの活用:「パンくずリスト」とは、現在ユーザーがどの階層のページにいるかを示す小さなリンク一覧のことです。これにより、自分の位置や上の階層のページに戻りやすくなるため、サイトの回遊性(サイト内を巡回するしやすさ)が上がります。

6. アクセシビリティを意識する

アクセシビリティ(Accessibility)とは?

アクセシビリティとは、高齢者や障がいのある方を含め、あらゆるユーザーが快適にウェブサイトを利用できる状態を指します。視覚障がいのある方が画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)を使用するとき、文字や画像の情報が正しく伝わるように設計する必要があります。また、色覚特性(色の見え方が一般の人と異なるケース)にも対応し、色だけで情報を区別しないようにするなどの工夫が大切です。

アクセシビリティを向上させる工夫

  • 画像の代替テキスト(alt属性):画像を使う際は、HTMLでalt="画像の内容を説明する文"を入れておくと、スクリーンリーダーがその文章を読み上げてくれます。
  • 色だけに頼らない情報伝達:ボタンの色で状態を区別している場合は、同時にテキストやアイコンなどのわかりやすい要素を付け加えると、色の判別が難しい人にも伝わりやすくなります。
  • フォントサイズの調整しやすさ:ブラウザの拡大・縮小機能を用いてもデザインが崩れないようにしておくと、視力が弱い方でも文字を大きくして閲覧できます。

7. ページ表示速度(パフォーマンス)への配慮

なぜページ表示速度が重要なのか?

ページが表示されるのに時間がかかると、ユーザーはすぐに離脱してしまう可能性があります。また、Googleなどの検索エンジンは、ページ表示速度が遅いサイトを検索結果で不利に扱うことがあります。つまり、ユーザーの満足度とSEOの両面において、スピードは大きな影響を与える要素です。

ページ速度を向上させる手法

  • 画像の最適化:画像サイズが大きすぎると読み込みに時間がかかるため、Web向けに圧縮やリサイズを行うことが重要です。
  • 不要なプラグインを削減する:特にCMS(後述)のWordPressを利用している場合、使わないプラグインが多いとサイトの処理が重くなりがちです。
  • キャッシュ活用:ユーザーが再度同じページを訪れたとき、読み込みを高速化するためにデータを一時的に保存する仕組み(キャッシュ)を導入することで表示速度を向上させられます。

8. SEO(検索エンジン最適化)との連携

SEO(Search Engine Optimization)とは?

SEOは、Googleなどの検索エンジンから自分のウェブサイトを見つけてもらいやすくするための手法を指します。具体的には、キーワードを意識したコンテンツ作成、ページの読み込み速度向上、モバイルフレンドリーな設計、メタタグ(ページの情報を示すHTML要素)の適切な設定など、多岐にわたる対策を行います。WEBデザインとSEOは密接に関係しており、ユーザーが使いやすいサイトは検索エンジンからも評価されやすい傾向にあります。

WEBデザインがSEOに与える影響

  • サイト構造のわかりやすさ:検索エンジンは、ページ間の関連性をリンク構造(ページ同士のつながり)から判断します。不要な階層が多かったり、リンクが分散しすぎていたりすると評価が下がる可能性があります。
  • モバイル対応:前述のレスポンシブデザインを採用し、スマートフォンでの閲覧性を高めることはSEO上、非常に重要です。
  • コンテンツの品質とレイアウト:単に文章量が多ければ良いわけではありません。ユーザーにとって有益な情報が整理されていることで、検索エンジンからの評価も高まります。

9. CMS(コンテンツ管理システム)の活用

CMSとは?

CMS(Content Management System)とは、プログラミングの専門知識がなくてもウェブサイトの更新や管理ができるシステムのことです。WordPressやDrupal、Joomla!などが有名で、管理画面からテキストや画像をアップロード・修正できるため、多くの企業や個人が導入しています。

CMSを使う際のデザイン上の注意点

  • テーマやテンプレートの選択:WordPressなどではあらかじめデザインされたテーマを導入することができますが、そのテーマに頼りすぎると自社ブランドの特徴を出しにくい場合があります。カスタマイズ可能なテーマを選択し、必要に応じて独自要素を加えましょう。
  • プラグインの依存度を下げる:プラグインの入れすぎは、表示速度の低下やセキュリティリスクにもつながります。本当に必要なプラグインだけを厳選して使うことがポイントです。
  • デザイン崩れの確認:テーマやプラグインを導入したあと、思わぬところでデザインが崩れることがあります。PCだけでなくスマホやタブレットでも表示テストを行い、見た目や機能に問題がないか確認しましょう。

10. ユーザーテストと継続的な改善

ユーザーテストの重要性

どれだけ入念に設計しても、ユーザーが実際に使ってみると「ボタンの位置がわかりにくい」「情報が見つけにくい」など、想定外の問題が発覚するケースは珍しくありません。そこで行うのがユーザーテスト(ユーザーに実際にサイトを操作してもらい、使い勝手を検証するテスト)です。
特に大規模なリニューアル時や新サービス立ち上げ時には、UI/UXを最適化するためにユーザーテストを導入し、その結果をもとにデザインを調整するのが一般的です。

継続的な改善サイクル

  • アクセス解析(Google Analyticsなど):どのページがよく見られているか、どこで離脱している人が多いかを確認し、問題点を洗い出します。
  • ABテスト:ボタンのデザインや配置を2パターン用意し、どちらがよりクリック率や購入率が高いかを計測する手法です。データをもとに効果的なデザインを採用し、サイト全体の成果を向上させられます。
  • フィードバックの収集:お問い合わせフォームやSNSなどで寄せられた意見を反映させることで、ユーザー満足度を高められます。

11. セキュリティ対策も忘れずに

WEBデザインとセキュリティ

一見、デザインとセキュリティは無関係に見えますが、フォームや決済ページの設計にはセキュリティを考慮する必要があります。たとえば、SSL/TLS(通信を暗号化する仕組み)を導入していないサイトで個人情報を入力させるのはリスクが高いため、デザイン上も「保護されたページ」であることをユーザーにわかりやすく示す工夫が求められます。

セキュリティ面で気をつけるポイント

  • HTTPSの導入:サイトのURLが「https://」で始まるようにし、暗号化通信を実現する。これにより、第三者がデータを盗み見するリスクを下げられます。
  • 定期的なソフトウェア更新:CMSやプラグインを利用している場合は、最新バージョンにアップデートして脆弱性(ハッキングされやすい弱点)を塞ぐことが大切です。
  • 入力チェックの実装:お問い合わせフォームなどで不正なコードが送信されないように、入力内容をサーバー側でしっかりバリデーション(チェック)する必要があります。

12. 実例紹介:小規模ECサイトの改善事例

ここで、具体的な事例をひとつご紹介します。ある小規模ECサイト(オンラインショップ)では、アクセス数がそこそこあるにもかかわらず、なかなか売上が伸びないという悩みがありました。そこで以下のようなWEBデザインの改善を実施しました。

1.レスポンシブデザインへの対応

もともとPC向けのデザインしかなかったため、スマホから訪れたユーザーが商品情報を見づらい状況でした。レスポンシブ対応とともに、購入ボタンや検索窓を見やすい位置に配置しました。

2.購入フローの短縮

商品詳細ページから購入完了までのステップが多く、ユーザーが途中で離脱することが多かったため、入力項目を最小限にし、画面遷移をなるべく少なくしました。

3.色使いとボタンデザインの調整

目立たなかった購入ボタンをアクセントカラーにし、ボタンサイズを大きくして、スマホでも押しやすいようにしました。

4.ページ表示速度の向上

画像ファイルをWeb向けに圧縮し、キャッシュプラグインを導入することで読み込み速度を上げました。

これらを行った結果、モバイルからの購入率が大幅に上がり、全体として売上が1.5倍に成長したそうです。デザインの改善が売上に直結する良い例といえます。


13. まとめ ~常にユーザー目線でデザインを考える~

ここまで、WEBデザインを考える際に重要となるさまざまな要素について解説してきました。ポイントを振り返ると以下のとおりです。

  1. レスポンシブデザイン:スマホやタブレットなど、画面サイズの異なるデバイスに対応し、どの環境でも見やすく使いやすい設計を行う。
  2. UI/UXの向上:見た目の美しさだけでなく、ユーザーがスムーズに目的を達成できる導線を作る。
  3. カラースキーム:メインカラーやアクセントカラー、コントラストなどを意識して、視認性とブランドイメージを両立させる。
  4. タイポグラフィ:文字の読みやすさと印象を左右する重要な要素。フォント選びや行間・字間などに注意。
  5. ナビゲーションとサイト構造:ユーザーが迷わずに必要な情報へアクセスできるよう、階層やメニューを整理する。
  6. アクセシビリティ:すべてのユーザーにとって利用しやすいサイトを目指し、色使いや代替テキストなどを工夫する。
  7. ページ表示速度:画像圧縮やキャッシュなどを活用し、ユーザー離脱やSEOへの悪影響を防ぐ。
  8. SEOへの配慮:検索エンジンに正しく評価されるために、コンテンツとサイト構造を最適化する。
  9. CMSの活用:WordPressなどのシステムを使いながらも、プラグイン依存やデザイン崩れに注意して運用する。
  10. 継続的なユーザーテストと改善:アクセス解析やABテストを行い、データをもとにデザインを進化させる。
  11. セキュリティ対策:HTTPS対応やソフトウェア更新を通じて、安全なサイト運営を行う。

WEBデザインで何より大切なのは、「ユーザーが何を求めているのかを正しく理解し、それに応える形でデザインを組み立てる」という視点です。ついつい「見た目の派手さ」「流行のデザイン」にだけ注目してしまいがちですが、根本にあるのはユーザーの目的達成と満足度の向上です。

デザインに正解はないと言われることがありますが、それは「時代やユーザー層によって、効果的なデザインが変わる」からです。常に新しい技術やトレンドを追いかけるだけでなく、データやユーザーの声に耳を傾けながら改善を続ける姿勢が、結果的に長く愛されるサイトを作り上げるのではないでしょうか。

もしこれからWEBデザインを勉強しようと考えている方、あるいは自社サイトのリニューアルを検討している方は、本記事で紹介したポイントをチェックリストのように活用してみてください。デザインの考え方は多岐にわたりますが、「常にユーザー目線を忘れない」という姿勢を持って取り組めば、きっと良い成果につながるはずです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。ユーザーにとって心地よく、有益で、目的を達成しやすいWEBデザインを目指し、皆様のサイトがより多くの人々に支持されることを願っております。

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